科学的な根拠に基づく的確なコロナ対策を進めていきます(令和2年6月12日)

 

ページ番号1060466  更新日 令和2年6月16日 印刷 

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杉並区長 田中 良

これまで国は、新型コロナウイルス感染症の入院患者の退院については、「PCR検査で2回連続して陰性が確認されること」を条件としていました。しかしながら、軽症・無症状のホテル・自宅療養者については、PCR検査を実施することで重症者に対する医療提供に支障が生じる恐れがある場合には、「療養開始日から14日間経過したときに、PCR検査を実施せずに解除することができる」として、ダブルスタンダードとも言える考えを示していました。

これに対し、私は、ホテル・自宅療養者にPCR検査をすることで、重症者に対する医療提供に支障が生じていたことはなく、ホテル・自宅療養後14日経過した者の他者への感染リスク(感染性)が科学的に明らかにされない中で、陰性確認を行うことなく療養を解除すれば、ウイルスを保有したまま社会復帰する者が出て、市中での感染拡大につながりかねないとの強い危惧を抱きました。実際、区内の自宅療養者の中には、療養開始後14日経過後も陰性にならない方が数多く存在していたのです。そのため、私は、区内療養者には2回連続の陰性確認を徹底し、国・都にも同様の対応を強く求めてまいりました。

こうした中で、去る5月29日、国により退院と療養解除の基準が共に改正され、発症日から14日間経過し、かつ、症状軽快後72時間経過した場合には、PCR検査を実施することなく、退院、療養解除を可能とすることとされました。
(注)その後、6月12日にさらに改正され、「発症日から10日間経過」となりました。

このような改正が行われた背景には、国内外のさまざまな調査・研究により、発症後1週間から10日程度を経過すると感染性がほとんど認められなくなることが明らかになったことがあります。

国から科学的根拠に基づき、これまでのダブルスタンダードを解消する新たな基準が示されたことを受け、本区におきましても、今後は、この基準に従って療養の解除を行ってまいります。これによって、療養者は、療養期間がこれまでよりも短期間ですむことになるとともに、療養解除後、周囲から感染のリスクへの警戒から偏見を持たれたり、なかなか職場復帰が叶わないといったこともなくなることが期待できます。

新型コロナウイルスにはまだまだ未知な部分が多く残されておりますが、区民の皆様が少しでも安心して生活できるよう、今後とも、科学的な根拠を踏まえて迅速かつ的確な対応に努めてまいります。

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