事務 政策経営部財政課 高松 啓太(平成25年度採用)

 

ページ番号1009774  更新日 令和3年2月16日 印刷 

高松啓太さんの写真

公務員を志望した理由

なぜ杉並区を選んだのでしょうか?

「仕事をする」ということを考えたときに、誰かのためになる仕事がしたいと思っていました。
母が公務員だった影響もあったのだと思います。公務員には「特定の人だけではなく、幅広く人の役に立っている」というイメージがありました。その中でも、住民と密接に関わる仕事がしたいと思い、住民に一番近い存在として現場をもつ地方公務員になることを決めました。
杉並区を選んだ理由は、大学時代のサークル活動で、松ノ木運動場など区内にある体育施設を頻繁に活用していて親しみがあったことと、その落ち着いたまちなみに惹かれ、このまちで働きたいと思ったからです。

これまで経験した仕事

これまで経験した主な部署と仕事内容を教えてください。

入庁してから6年間子ども家庭部保育課に所属していました。
杉並区では、採用されてから10年間で3か所の職場を経験するのが理想とされているので、私のように6年間異動せずに同じ職場で働いているのは、同期のなかでもめずらしい方かもしれないですね。
とはいえ、保育課のなかで課内異動をしておりますので、ずっと同じ業務を行っているわけではありません。
採用されてはじめの2年間は、区立保育施設の新設や建替、維持管理などを担当し、主に保育園の園長や他部署の方々とのやりとりや調整を主に行っていました。
その後、3年目からは区の喫緊の課題である待機児童解消に向けて、民間保育施設の誘致や区立保育園の民営化を進めました。区役所内でのやりとりに加えて、新しく保育施設が建つ場所の近隣にお住まいの方や民営化になる区立保育園の保護者に向けた説明会など、区民の方々と直接やりとりする機会が増えましたね。
そして最後の1年間は、引き続き区立保育園の民営化を進めるほか、認可外保育所等を認可保育施設へ移行するための支援事業を行っていました。

これまでで1番思い出深いことは?

写真:髙松さんのインタビューの様子

区有地を活用した民間保育施設誘致計画について、計画に反対する区民と話し合いを重ね、最終的に計画通りに開設したことです。

杉並区では、平成28年度に「すぎなみ保育緊急事態宣言」を宣言し、全庁をあげて待機児童解消に取り組む緊急対策を行いました。その一つが、公園を含め、区が保有する土地や建物を保育事業者に提供して施設整備を促進する取り組みです。
この取り組みは、小さなお子さんを持つお父さん・お母さんに支持されましたが、一方で区立公園の保育施設への転用については「子どもの遊び場をなくして、保育所をつくるとは何事か」という声が多く寄せられるなど、全ての区民に好意的に受け入れられたわけではありませんでした。
そこで、区の取り組みについて「わからない」ということを1つずつなくしていこうと、案件ごとに説明会を開催する、区のホームページでさまざまな情報を発信する、といったことを通じて、区民との対話に努めました。

平日夜間や土日も含め、お宅訪問をして直接説明をさせていただいたこともあります。
その中で、計画に反対していたある区民の方に「区のやり方に納得はしないし、今後もすることはないけれど、あなたがこうやって何度も足を運んで説明してくれたことに対しては感謝するし、そういう風に進めてきたから理解はするよ」と言っていただいたとき、そして保育園完成後にうかがった際にも「できたから終わりではなく、保育園ができてからもこうやって来てくれる、お話できるのは嬉しいし、違うところで会いたかったね」と言われたときは、認めてもらったんだなという気持ちがして嬉しかったですね。

デスクワークや、思考を働かせて丁寧な仕事をするのはもちろん大切ですが、やはり地方自治体の職員が恵まれているのは、現場に行きやすいことだと思います。自転車があれば区内のどこにでも行けますからね。
実際に足を運んで自分の目で確認したり、直接会って話をする経験は、これからも大事にしていきたいと思っています。

自分にしかできない仕事がある

やりがい、醍醐味はどのようなことでしょうか。

採用されたときは、広く「区民のために働く」というイメージをもっていて、大げさに言ってしまうと、区が施策等を進めていけばみんなが同じように喜んでくれる、幸せになると思っていました。
しかし、実際に働いていくなかで、民間保育施設誘致計画のように、誰かの要望に応えようとすると、他の誰かの要望に応えられなくなってしまうということがあると感じます。
そういった異なる価値観を調整し、区をあるべき方向に進めていくのが自治体職員の責務であり、醍醐味だと思っています。

優先順位を決めたり、お互いの妥協点を探ってすりあわせていく作業は、マニュアルがないのでもちろん大変ですが、その分やりがいがありますね。
「いただいた要望について、要望どおりに叶えることはできなくても、1でも2でも応えてあげたい」そんな想いで仕事に取り組んでいます。

仕事をするうえで心がけていることはありますか?

区民の方に限らず、一緒に働く職員に対しても同様ですが、相手の気持ちを考えて仕事をすることです。
やはり、「自分はこうだ」と独善的に動くと、納得していない人はついてこないし、のってこないですよね。
そのため、相手が何を思っているのか、さらには何が不満なのかを可能な限り理解したうえで、「ではこういうやり方で一緒にやっていきましょうよ。」と前向きな議論にしていくように心がけています。仕事にいたる雑談も、人となりを知るうえでとても大切にしています。

また、相手の目を見て話すようにしています。
どうしても、人はやましいことがあると目をそらしがちになってしまうと思うんです。
自分が説明するときも、相手をまるめこもうとか、話している内容に自信がないとか、そういう気持ちが少しでもあると目をそらしてしまうと思うので、いつでも相手の目を見て話せるような準備をしているし、それで説得感が出るのかなと思っています。

すごく前向きですよね。働いていて、正直しんどいなと思うときは?

それがないんですよね(笑)
こんなことを言うと自信過剰だと思われてしまうかもしれませんが、もし自分が担当になった業務を「誰にでもできる仕事だ」と思ってしまったら、やる気が出ないのかなと思うのですが、いつも「これは自分にしかできない仕事だ」と思って取り組んでいるので、残業があるとか、そういうことに対しても辛いとは思わないですね。
一緒に働く職場の方に恵まれていて、人間関係についてのストレスがないということも仕事が苦にならない一つの要因だと思っています。

これからに向けて

これからやってみたい仕事について教えてください。

区民のため、人のためになる仕事がしたいという、ただそれだけなので、「絶対にこの仕事がしたい」ということはありません。区役所の仕事は、全て区民の生活につながっていますからね。任せられた仕事には全力で取り組みますよ。
しいて挙げるならば、イベントなど区民の方と一緒に何かをつくりあげていく部署で働いてみたいですね。現在の部署とは違った形での「調整力」が必要になるので、また新しい角度から仕事ができるのかなと思っています。

最後に受験生へのメッセージをお願いします。

高松さんの写真

杉並区は、「みどりの住宅都市」と表されるように、昼も夜もそこに住民がいる「住民が主役のまち」だと思っています。だからこそ、それぞれの地域で行われるお祭りだけでなく、それこそ保育園ができるときなど行政に対する問題意識というところにも熱意を持っているのだと感じます。
観光名所があるとか、繁華街があるとか、そういった魅力がある区や自治体もたくさんあると思いますが、杉並区はそうではなく、そこにいる人と人とで創り上げる文化こそが特徴で、そしてそれが一番の魅力といえます。
新しいことに積極的にチャレンジしたい、仕事に熱く取り組みたい皆さん!杉並区には、その熱さを共有できる仲間がいますよ!一緒に働ける日を楽しみにしています。


 

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