乳幼児期

 

ページ番号1054174  更新日 令和6年12月10日 印刷 

乳幼児期(むし歯予防)

乳歯が生えそろい飲み込みや食べる機能を獲得する大切な時期です。将来の歯と口の健康のために、適切な口腔ケアや食習慣を身につけましょう。

乳歯の生える時期と順番

乳歯の生える時期や順番には個人差があります。生後6~9か月頃から生え始め、3歳頃までに上下合わせて20本の歯が生えそろい、乳歯列が完成します。乳歯は、永久歯に比べてエナメル質が薄く、むし歯になりやすいので気を付けましょう。

6か月から5歳までの歯の本数を示す子どもの顔のイラスト

乳歯と永久歯の違いを示すイラスト

歯の生え方に合わせたお手入れのポイント

6~9か月頃

下の前歯が2本生えたことを示す子どもの顔のイラスト

  • 下の前歯から生え始めます。
  • ガーゼみがきなどから始めて、徐々に歯ブラシに慣れていきましょう。
  • お子さんの機嫌のよい時に楽しく行ってください。 

11か月~1歳頃

歯が上下4本ずつ生えている口を大きく開いた子どものイラスト

  • 上下の前歯が4本ずつ、計8本生えてきます。
  • 歯ブラシに慣れてきたら、仕上げみがきを習慣にします。
  • 膝の上に仰向けに寝かせてみがくと、口の中がよく観察できます。
  • 歯ブラシは本人用と仕上げみがき用を用意するとよいでしょう。

1歳2か月~1歳半頃

上下の歯が6本ずつ生えいていることを示す子どもの顔のイラスト

  • 奥歯(第一乳臼歯)が生えてきます。
  • 特に、夜寝る前は仕上げみがきを丁寧に行いましょう。
  • 夜間に授乳習慣がある場合は、上の前歯がむし歯になりやすいので気を付けてください。

2歳半~3歳

乳歯が20本生えていることを示す子どもの顔のイラスト

  • 乳犬歯と奥歯(第二乳臼歯)が生え、乳歯が全て(20本)生えそろいます。
  • むし歯予防のためにデンタルフロスやフッ化物(フッ素)配合歯みがき剤を上手に使用しましょう。

3歳以降

第一大臼歯が生える位置を示しているこどもの顔のイラスト

  • むし歯が増え始める時期です。5歳頃から第一大臼歯(6歳臼歯)が生え始め、また、乳歯から永久歯に交換されます。特に、第一大臼歯はむし歯になりやすいので注意しましょう。 
  • 自分で歯をみがく習慣をつけていきましょう。但し、小学校中学年頃までは仕上げみがきは必要です。

むし歯とはどんな病気?

デンタルプラーク(歯垢)の中にいる細菌(むし歯菌)は、糖質を栄養にして酸を作り出します。むし歯は、その酸によって歯が溶かされる病気です。

むし歯ができる仕組みを示すイラスト
むし歯のでき方 イメージ図

むし歯の進み方

Co

要観察歯の状態を示すイラスト

初期むし歯と言われます。むし歯ではありませんが、むし歯の初期症状であるエナメル質の白濁などが認められます。正しいお手入れにより元の健康な状態に戻る可能性があります。

C1

むし歯がエナメル質まで進んだ状態の歯のイラスト

エナメル質まで進んだむし歯。痛みなどはありません。

C2

むし歯が象牙質にまで進んだ状態の歯のイラスト

象牙質まで進んだむし歯。冷たいものや甘いものがしみることがあります。

C3

むし歯が神経(歯髄)まで進んだ状態の歯のイラスト

歯の神経(歯髄)まで進んだむし歯。痛みが出るようになります。

C4

むし歯が進み、歯の上部が崩壊している状態のイラスト

むし歯が進み、歯の上部が崩壊し、歯の根だけの状態。歯の根の先に膿がたまることがあります。後続の永久歯に影響を及ぼすこともあります。

むし歯ができる原因

むし歯ができる原因は、主に(1)細菌(むし歯菌)(2)糖質(3)歯(歯の質)の3つあります。この3つの原因が重なり時間が経過することで、むし歯になります。この3つに気を付けることがむし歯予防のポイントです。

糖質と歯の質とむし歯菌が重なり時間が経過するとむし歯になりやすいことを示すイラスト
むし歯ができる原因 イメージ図

むし歯予防のポイント(1)細菌(むし歯菌)

歯みがきで、歯についた細菌(むし歯菌)のかたまりのデンタルプラーク(歯垢)を丁寧に取りのぞきましょう。

【むし歯になりやすい場所】
デンタルプラーク(歯垢)のみがき残しが多い場所は3カ所あります。

むし歯にになりやすい 歯と歯の間 歯と歯肉の境目 奥歯のかみ合わせを赤く示している乳歯のイラスト
むし歯になりやすい場所

むし歯予防のポイント(2)糖質

むし歯菌は砂糖などの糖質を栄養に増殖し、酸を作り出します。むし歯予防には、糖質を摂る回数や食べ方に工夫が必要です。だらだら食べなどは、口の中が酸性になり、歯の表面が溶けむし歯のリスクが高くなります。お子さんのおやつは栄養を補うものとして、食事に近いおにぎりやイモ類、果物や乳製品などをおすすめします。また、食べる時間や量を決めましょう。

おやつとおやつをを食べる男の子と時計のイラスト

むし歯予防のポイント(3)歯(歯の質)

フッ化物を上手に使うことで歯の質を強くしてむし歯予防につながります。家庭でのフッ化物(フッ素)配合歯みがき剤の使用と併せ、歯科医院や保健センターで年に2~3回のフッ化物(フッ素)塗布することをお勧めします。

フッ化物使用によるむし歯予防効果を示すイラスト 歯の質の強化とむし歯のなり始めを補うことむし歯菌の活動を抑えることの3つ

フッ化物(フッ素)配合歯みがき剤の使い方

  1. 年齢に応じた歯みがき剤の量をつける
  2. 歯みがき剤を歯全体に広げ、2~3分間泡立ちを保つようにみがく
  3. 歯みがき剤をはき出して少量の水で約5秒間ブクブクうがいを1回する

使用後1~2時間は飲食を控えましょう。

フッ化物配合歯みがき剤の使用量の表 2歳までは米粒程度 5歳までは5ミリメートル程度 6歳以上は1.5~2センチ程度
年齢別フッ化物(フッ素)配合歯みがき剤の使用量
「4学会(注)合同のフッ化物配合歯磨剤の推奨される利用方法」より改変
(注)日本口腔衛生学会 、日本小児歯科学会、日本歯科保存学会 、日本老年歯科医学

定期的に歯科健診を受けましょう

歯と口の健康を保つためには、かかりつけ歯科医を持ち定期的に健診を受け健康管理をすることが大切です。保健センターでは、乳幼児を対象に歯みがきなどの相談と歯科健診を行っています。詳しくは以下リンク先をご覧ください。

日常生活において、歯と口の健康を保つために歯みがきカレンダーを作成しました。
歯みがきの習慣をつけるために、ご活用ください。

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このページに関するお問い合わせ

杉並保健所健康推進課歯科衛生担当
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