「どうなる? 小学校。 小一の壁を乗り越えよう」 に参加しました(平成30年1月15日)
自分の子供も、保育園探しに奮闘していたのに、あっという間に再来年は卒園。そして小学校へ。保育園の情報は区役所へ行ったりインターネットで集めることができましたが、小学校は右も左もわかりません。どうやら自分たちが子供だった頃とは色々違う様子。
そんなことで今回は、杉並区男女平等推進センター主催の講座「どうなる?小学校。小一の壁を乗り越えよう」 に参加しました。
今回の講座の講師は、すぎラボのメンバーでもあるキャリアカウンセラー・ITコンサルタントの資格を持つ曽山恵理子さん。
そして小一の壁に実際に直面した先輩ママたちを迎えての講座でした。
保育園と小学校の違いは
そもそも講座のタイトルにもある「小一の壁」とはなんでしょうか。
「小一問題(小1プロブレム)」という言葉もありますが、こちらは小学校第1学年の児童が学校生活に適応できないために起こす問題のことで、
- 集団行動が取れない
- 授業中に座っていられない
- 先生の話を聞かない など
またこうした不適応状態が継続して、クラス全体の授業が成立しない状態に陥っていることを指す場合もあるそうです。
一方「小一の壁」は
保育園と小学校の違い
保育園は「大きいおうち」、幼稚園は「小さい学校」という認識。
確かに 我が子も保育園ですが、お勉強をしに行っているというよりは、もう一つのホーム という感じです。保育士さんはママ、パパの代わりに子供たちを見てくださっています。保育園は、保育士1人あたり5歳児30人(国基準)、杉並区では保育士1人(+α)で20人程度、小学校は1クラス40人(都基準は1年生に限り35人)、杉並区では 教論1人で1クラス35人となるようです。
保育園時代とは違い、一人一人のフォローをする、というのは難しくなるのは当然ですね。
保育園と学童クラブの保育時間の違い
保育園では延長保育があるところも多く、ある程度遅い時間まで子どもを預かってもらえます。しかし公的な学童クラブでは通常午後6時で終わってしまうところも多く、子どもは夜道を家に一人で帰り、自分で鍵を開け、中に入り、親が帰ってくるまで一人で過ごすということになります。一人の時間が増え、危険に巻き込まれてしまう可能性があります。親は出社や帰宅の時間を変えなければいけない可能性や雇用形態が変わる場合もあります。
親子の生活や文化に関わる違い
夏休み、冬休みなど長期休みのお弁当作りや、平日実施の学校行事への参加など、保護者の負担が増えます。また子供が一人で過ごすこと時間が増える帰宅後の時間は、宿題やおやつなどを自己管理する必要があります。
どう乗り越えたらいい?
学童保育に関わる壁
学童保育は延長しても午後6時30分までということ
1年生になったからといって急にしっかりするわけではないので、一人での学童保育からの帰宅や鍵の開け閉め、防犯などは、保育園卒園までにそれらを練習しておく必要があるようです。
お休みの日などに、道順を教えながら何度も歩かせたり、鍵の開閉の練習、また玄関に入る際に後ろ、左右をチェックしたり、大きな声で「ただいま」というのも防犯に良いという先輩ママからの声もありました。
また、携帯電話を持たせても、マナーモードだったり、鳴っていてもカバンの中で気づかないなど、固定電話を引いた方が良かったかな、と当時を振り返る先輩ママの意見もありました。
学童クラブの待機状況
学童クラブの待機状況ですが、平成29年度は申し込み期間に申し込みを済ませた1年生は全員入会できたようです(期間外の遅れた申し込みは、待機になる場合もあったようです)。
平成29年4月1日の時点で待機のあった学童クラブは、49のうち22か所とのことです。(夏休み終了後の9月1日時点だともっと少なくなるようです。)
直接来館制度、夏休みのランチ利用など
- 平成29年度から新しく始まった、家に一度帰らなくても児童館に来て良い制度は、2年生以上が対象のようです。
- 昨年度から始まった夏休み中のランチ利用は、学年の制限なく利用できるようです。
- 午後6時30分までは学童クラブで対応してもらえるようですが、3年生からは個々の成長に合わせて居場所を考えることが必要になって来ます。
小学校生活に関わる子供の壁
帰ってからの過ごし方
さて、お家に自分で帰って来られるようになった、なんとか午後6時30分までにお迎えに行けるようになった、と安心してはいられません。
それから待っている怒涛のようなタイムスケジュール。夕食準備、宿題、食事、お風呂、明日の準備、就寝とやることは盛りだくさん。
保育園時代と違い、夕飯を作っている間に宿題を済ませたり、夕食後の時間を確保するためにご飯はすぐに食べられるようにしておくなど 時短の工夫も必要となってくる様子。
子供の役割
ひらがなも覚えたて、やっと書けるようになったと思ったら、その子供の字で連絡帳を書いて来ます。親はその解読で苦労するとかしないとか。
「かド 05~」「けド 01~」と書いてきたら、何のことかわかりますか。なんでも「かド」は漢字ドリルのこと。 略語を使ってくることもあるそうですよ。ちなみに「けド」は計算ドリルのことみたいです。
子供自身や親が後から読み返せる文字が書けるようにしておいたり、自分で明日の持ち物の準備をさせたりと大忙しです。
子どもは新しい環境で想像以上に疲弊する
お昼寝が習慣化していた子にとっては辛いかもしれません。
入学半年前には、お昼寝なしの生活に慣れさせたり、土日にリラックスさせる環境づくりを整えてあげる必要も。
疲れがたまって宿題をやらずに登校、なんてことがないようにしたいものですね。
同じ保育園のお友達はいるのか
小学校も保育園から仲良しの子が一緒だと登校も安心ですよね。
しかしそうもいかないようで、我が家のように保育園から家まで離れていると、近所のお友達を知らない、というケースも稀ではないようです。
入学前にご近所のクラスメートを探しておいたり、ご近所の一つ、二つ上のお兄さん、お姉さんと仲良くなっておくのも良いそうです。個人差はもちろんありますが、6月ごろにはお友達関係も落ち着くようです。しかしそれまでのメンタルケアは必要になってきます。

学校文化に関わる親の壁
親の出番の多さ
入学式の翌週に保護者会、その2週間後に引き取り訓練。保護者会の通知は入学式当日のことも。
保護者会が各学期に2回。そして個人面談。学校公開、引き取り訓練、PTA活動、読み聞かせ、旗振り、お祭り。
学童の保護者会なんていうのも年に一度あるそうです。
連絡事項の唐突さ
学校から「明日、工作で牛乳パックが必要です」と言われたり、子供から「ノートや赤鉛筆がなくなった」と言われたりなど。子供の身の回りのものはストックを家に用意しておいたり、日頃からチェックしておいたりということが必要になってくるようです。
PTAの役割
平日の学級懇談会、ベルマーク、地域の見守り、読み聞かせ。
大体の場合、PTA役員の他に学級委員、広報委員、地域委員、文化委員など3、4種類の委員会活動がある模様。
お仕事をしているママ、パパは、全部は出席出来ない場合もありますよね。
しかし、子供たちの口から直接聞くだけでは、クラスの様子や学校の雰囲気もわかりづらいもの。できるだけ参加するようにし、子供が仲良くしている親御さん達とも顔見知りになっておくと、後々のコミュニュケーションが楽になるだけではなく、友達関係のトラブルがあった時にも対処しやすいようです。
また、役員会では「できないから」という後ろ向きな態度よりも、「〇〇はできないけれど、〇〇ならできそうです」や、「〇〇は得意です」など肯定的な意見の方が好感触、という先輩ママの意見も。
まとめ
今回の講座を受けて、やはり保育園生活から小学校生活へは、生活の面からメンタル面、親への負担までいろんなことが変わります。
また4月に向けて、学童クラブの申し込みや、学校への道順、児童館から家までの帰路など慣れさせることもたくさん。
そして、親は地域の中に入っていくという新たな課題もあります。
しかしそれは子供達のためであり、PTAや地域ぐるみのお付き合いが、防犯や地域の一体感を生み出すことにもなります。
顔見知りをたくさん作っておくことで、困った時に助けてもらったり、緊急時の逃げ場になることがわかりました。
小学校入学は、子育て20年間のまだまだ6年目。子供が1年生なら、親も小学校生活1年生。初めてのことばかりで戸惑うことも多いのは当然です。
しかし、その意識を共有できる仲間がいることは素敵なことですね。
ランドセル、新しいお友達、お兄さんお姉さん、授業に先生。新しい生活と変化。
いろんな期待で膨らむ子供達を支え、のびのびと小学校生活を送ってもらえるよう、バックアップできるように頑張ろうと思いました。
すぎラボライター miki
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