方南小学校支援本部主催 わくわく電子工作実習(お試し版)(令和3年4月15日)

 

ページ番号1065092  更新日 令和4年6月27日 印刷 

「すぎラボ」は杉並区で子育て中のママライター・パパライターによるコンテンツです。

実習のテキストのイラスト
今回、電子工作実習に使われたテキストです。

2月20日、電子部品を使った工作「電子工作」について、小学生児童と保護者を対象とした実習が方南小学校支援本部主催の土曜日学校で開催されました。電子工作に子ども達がどのような反応を示すのかとても興味がありましたので、取材に行ってきました。その内容をご報告します。


わくわくネットスタッフの写真
実習にサポーターとして参加したNPO法人
わくわくネットの皆さんです。

今回の電子工作実習(お試し版)の主催者である方南小学校支援本部では昨年の1月から企画検討を始め、5月の地域交流会、11月のプログラミング学習講演会といったイベント開催により地域の方々との意見交換を進め、ほぼ1年かけて実現にこぎ着けたそうです。
実習では、杉並区地域ICTクラブ推進協議会の協力の元、小さな手の平サイズのコンピューター「ラズベリーパイ」を使いプログラムで作成した「じゃんけんぽんゲーム」、LEDランプの点灯点滅、モーターを使った絵柄模様の回転盤回し、という3つテーマについて、電子部品を直に触ったり、プログラムをいじったり、親子で一緒に体験していく内容となっています。また、実習の際のサポーターとして、NPO法人わくわくネットから4名の方がボランティアで参加していました。

実習 前半:ジャンケンゲームとLED点灯

参加した子ども達の写真
実習の前半。鮮やかなLEDランプの点灯点滅に、
子ども達も目を食い入るように観察していました。

実習の参加申込みが当初予定していた定員枠の倍となった事から、支援本部は申し込んだ全員が参加できるように、実習会場の家庭科室に、1つのテーブルに2家族が着席できるよう2家族の間に仕切り板を設置しました。さらにマスクの常時着用、換気対策を講じて、方南小学校の児童ならびに保護者、計12組、合わせて24名の方が参加しました。

実習の前半ではまず電子回路の組み立てから始まりました。無数の小さい穴が開いているブレッドボードという小さな回路板に、赤・青・黄3色のLEDランプやケーブル類をテキストで指定されている位置に差し込んでいきます。LEDランプの足はとても細いので力を入れると折れてしまいそうですが、親子一緒に慎重な手つきで問題なく作業を進めていました。
電子教材はみな小さい作りになっていて、大人から見ると手でつまむのが難しい感じがしますが、意外にも子ども達の小さな手は他の電子部品やケーブルに邪魔されず、配線するのにちょうど良い大きさのようです。参加していた保護者の方からは、このような配線を体験した事がないので子ども達も楽しそうに作業していた、との声もありました。

参加者親子の写真
土曜日という事もあり、お父さんが参加された組も多く、
お子さんと一緒に実習を楽しまれていました。

次に、ラズベリーパイの電源を入れて簡単なプログラムで作られた「ジャンケンゲーム」を楽しみました。初めてコンピューターとじゃんけんで対戦する子ども達もいて、コンピュータから発する「勝ったよ」の音声に喜んでいました。その後に行なわれたLEDランプの点灯点滅では、実際にプログラムをいじってLEDランプの点灯点滅の時間を早めたり遅くしたりできる事を体験していました。カラフルなランプの点灯点滅は、とてもきれいに感じました。

実習 後半:モーターで回転盤を回す

実験器具の写真
実習で使われたラズベリーパイ(写真中央)と、
ブレッドボード・LEDランプ(左下)

実習の後半は、まず初めに、今回の教材でもあるラズベリーパイが学習教材だけでなく、実社会でも活用され始めている事例について紹介がありました。ラズベリーパイにはさまざまなセンサー類が繋がり導入コストの面でも安価であるという事から、身の周りに起きる事象を捉えたい・計測したいという場合には使い易そうな感じがしました。


参加者の写真
モーターを使った回転盤回しは一番人気。
モーターが動き出すと子ども達の歓声が上がりました。

続いて実習の後半は、まず初めに厚紙で模様が描かれた回転盤を作成しました。それをペットボトルの上に固定されているモーターに取り付けて、プログラムでモーターを動かします。回転盤が回り出すと子ども達の歓声が上がりました。その後は、プログラムに書かれてある数字を大きくしたり小さくして、回転盤の回転速度が速くなったり遅くなったり、回転盤の模様が変わっていくのを楽しんでいました。
前半の実習もそうでしたが、この実習ではプログラム内容の詳細な説明は極力省いており、とにかく動かしてみて子ども達に楽しんでもらう事を目的としているので、ポイントとなるプログラムの簡単な説明以外には特に専門的な講義はありませんでした。
参加した保護者の皆さんからは、「回線を作り、プログラムを動かして、コードを変えて動きの変化を見る、という順を追って体験が出来て良かった。」「パソコンに触れる機会が無い中で、とても貴重な体験をさせてもらえた。」「プログラミングはわからなくても、コンピュータを使い楽しい事ができるということが分かったようで良かった。」との声があり、全体としてはおおむね好評でした。


実験参加者の写真
今のところ授業で扱われていない電子工作、
子ども達も良い思い出が出来たようです。

方南小学校支援本部では、今回4回実施する「わくわく電子工作実習(お試し版)」に参加した子ども達や保護者の皆さんからのアンケート結果を元に、地域の方々のサポーター募集も含めて、来年度の電子工作実習について検討を進めていく予定との事です。

今回の電子工作実習の主催者である方南小学校支援本部の大嶋支援本部長からコメントをいただけましたので、以下にご紹介いたします。

方南小学校支援本部 大嶋本部長のお話し

方南小学校支援本部 本部長の写真
方南小学校支援本部 大嶋本部長

「令和3年度から児童1人に1台のタブレットが与えられる時代になりました。ますます身近になるITに子どもたちだけでなく、大人も機械に使われることなく、自分の夢や希望を実現するためのツールとして使いこなせるような場を提供していきたいと思います。」


実習に参加した感想

今回の取材で、多くの子ども達や保護者の皆さんが電子工作に高い関心を持っている事を実感する事が出来ました。この体験を活かして地域交流へ繋げていけるよう、私も行動してみたいですね。今後も地域活動へのヒントとなるいろんな活動と、それに携わる人々をレポートしていきたいと思います。

すぎラボライター とーちゃん

 

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