ビッグデータを活用した交通安全対策

 

ページ番号1050444  更新日 令和1年5月1日 印刷 

ビッグデータを活用し「予防型」の安全対策へ

車両の走行データを可視化した図です
ビッグデータを活用して危険個所を分析した事例

杉並区では、国土交通省東京国道事務所からビッグデータ(ETC2.0プローブデータ=車両の走行情報)の提供を受け、視覚的に交通の状況を把握しすることで、これまで進めてきた「対症療法型」の安全対策から「予防型」の安全対策に取り組むことが可能になりました。

ビッグデータ(ETC2.0プローブデータ)とは

今回活用しているビッグデータは「ETC2.0プローブ情報」といい、ETC(料金収受)や渋滞回避、安全運転支援等の情報提供サービスに加え、ITSスポットと呼ばれるアンテナを通して収集される経路情報を活用した新たなサービスで、次のような特徴があります。

  1. 日本全国の任意エリア・路線のデータを活用できる
  2. 車両の動きに関する詳細なデータ(位置・時刻・急制動など)を活用できる
  3. 任意期間や、タイムラグのないデータを活用できる
  4. 正確性や真実性の高いデータを活用できる

1 日本全国の任意エリア・路線のデータを活用できるの画像

2 車両の動きに関する詳細なデータ(位置・時刻・急制動など)を活用できるの画像

3 任意期間や、タイムラグのないデータを活用できるの画像

4 正確性や真実性の高いデータを活用できるの画像

必要な場所に効果的な対策

対策事例1:片側路側帯への横断対策

片側路側帯への横断対策

データを見ると、路側帯がない側の車両(南向き)の急ブレーキが多く発生していることが分かりました。これにより、路側帯のある側へ道路を横断しようとする歩行者に対する急ブレーキが多発していると想定し、路側帯の設置を行いました。

対策事例2:地形による速度上昇と交差する脇道への対策

地形による速度上昇と交差する脇道への対策

データにより、地形的に低くなっている交差点付近で平均速度の高い車の割合が高く、特に南向きに走行している車両が多く急ブレーキを踏んでいることが分かりました。これにより、漠然と交差点に対する安全対策を行うのではなく、南向きに走行する車両へ重点的に速度抑制対策や注意喚起を行うことが効果的であることがわかりました。

対策事例3:交差点形状から見た潜在的危険箇所への対策

交差点形状から見た潜在的危険箇所への対策

形状が似た交差点が連続しており、一方では過去に事故が発生していました。データ上はどちらも急ブレーキの発生位置や向きが酷似しているため、もう一方でもいずれ事故の発生が予想されます。そのため、一体的に安全対策を行うことで、より整備効果が高まると予測することができました。

今後の取り組み

平成28年度に策定した「すぎなみの道づくり(道路整備方針)」で安全対策路線に選定した路線を中心に対策を行い、取り組みの計画・実行・評価・改善(PDCA)を進めてまいります。

すぎなみの道づくり(道路整備方針)のなかで「安全対策路線」をご確認いただけます。

 

このページに関するお問い合わせ

都市整備部土木計画課施設整備グループ事業調整担当
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