地域のためになる?朝運動

 

ページ番号1088295  更新日 令和5年7月4日 印刷 

ボランティアの方たちの集合写真

 今回は、高井戸第三小学校の学校支援本部「たかさん支援本部」が実施している「朝運動」について紹介します。
 朝運動がスタートしたのは令和2年7月のことです。記憶にも新しい一斉休校が明けて間もないころでした。久しぶりに学校に戻ってきた児童に驚くほど怪我が多かったことや新型コロナウイルス感染症対策の一環として校舎内への時差入校の必要があったことなどから、当時の校長先生から朝の時間を使って何かできないかという相談からはじまりました。

子供たちとバスケットボールをする様子

 朝運動は毎朝(雨天時や学校行事のある日を除く)7時45分から8時15分まで行われています。たかさん支援本部学校サポーターの方を中心に運営されています。この日は、担当の学校サポーターの方が主催するスポーツ団体から2名、さんさんサポート隊に登録している方の中から2名の計5名体制で運営されていました。また、本日は都合がつかず参加できませんでしたが、立ち上げ時から見守りをしてくださっている保護者の方々もいらっしゃいます。参考までに、昨年度の実施回数をお聞きしたところ「174回!」という驚きの数字が返ってきました。
 開始時刻になったら校庭に入るというルールを全員が守っており、副校長先生にその理由を尋ねると「保護者や主事さん、警備さんに協力をしていただき、みんなで取り組んでいます。」と教えていただきました。多様な大人たちが連携し、それぞれの立場で子どもたちを見守っていることが分かりました。

 学校サポーターの方にお話を聞くと、普段忙しくて遊ぶ時間のとれない児童同士やなかなか声を掛けられない児童、運動が大好きで思い切り体を動かしたい児童など、参加する児童はさまざまだそうです。ただ、どの児童もとても楽しそうに体を動かしたり、ボランティアの方とお話したりと思い思いに過ごしている姿が見られました。一人で参加し周りに声を掛けることが苦手な児童には、はじめこそ学校サポーターやボランティアの方が声をかけますが、気付くとそうした児童同士がくっついて遊びはじめるそうです。子どもは遊びの中で関係性を築いていくのだと感じました。

児童を見守る様子1

児童を見守る様子2

児童と話をする様子


 ボランティアの方は安全管理をすることはもちろん、一緒に体を動かしたり、困っている子に声をかけたり、竹馬に乗るサポートをしたりなど校庭内をところ狭しと動きまわっていました。片付けも児童主体で行います。朝運動を始めたころは大人が片付けをしていたことありましたが、朝運動に参加する児童はもちろん、参加はしていないけれど登校してきた児童にも「みんなで片付けをしよう。」と声を掛け続けたことで、今ではみんなが一緒に片付けをするようになったそうです。

片づけをする様子

 朝運動後に、さんさんサポート隊の方にどんなことに気を付けているか聞いたところ「死角になるところは特に気にして見るようにしています。また、児童同士の会話の中で気になることがあったときは先生と共有するようにしています。」と応えてくださいました。「いろいろなことを話に来てくれることが嬉しいんですよ。」や「どんどん活発になってきました。」と嬉しそうにお話くださいました。「もっと地域の人にも来てほしい。」という思いも伺うことができました。

 校長先生は、この朝運動は学校という場を上手に使い、地域の方々が子どもを見守り、育てているのだと教えてくださいました。地域を支える未来の仲間をまちぐるみで育てている、地域のための活動だという言葉が印象的でした。
 コーディネーターの方がおっしゃっていた、「常に真ん中に子どもをおいて活動を考えることや卒業生のつながりを大切にしています。」という言葉には「地域の子どもは地域で育てる」という思いが込められていると感じました。

 

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