自転車は親子でヘルメットを着用して安全運転が大切(令和5年4月15日)

 

ページ番号1087331  更新日 令和5年4月15日 印刷 

「すぎラボ」は、杉並区で子育て中のママライター、パパライターによるコンテンツです。

2023年4月から、自転車に乗る際に大人もヘルメット着用が努力義務になったと言う話はご存じでしょうか。マウンテンバイクやロードバイクなどだけではなく、パパママの日常生活の足となるシティサイクルや電動自転車も例外ではありません。
すぎラボの会議でも「努力義務とは言っても実際はどうなの」と話題になりました。そこで、杉並区役所都市整備部 杉並土木事務所 交通安全係へ取材してきました。せっかくの機会なので、他にも自転車に関するルールや親子自転車で気を付けるべきことなども聞いてきましたよ。

取材風景の写真
取材風景(2023年3月13日)

自転車の乗車用ヘルメットの着用が努力義務になりましたが

道路交通法の一部を改正する法律により、全ての自転車利用者に対し、自転車の乗車用ヘルメットの着用が努力義務となったことを知りました。

質問1

努力義務とはどのように解釈をしたらいいのでしょうか。また、ヘルメットを着用していなかった場合どうなるのでしょうか。

回答1

これまでも東京都の条例で同様のルールがありましたが、今回国のルールとなりました。ヘルメットを着用しないことへの罰則規定はありませんが、安全のために着用しましょうということです。

近年交通事故の中で、自転車が関与する事故の割合は上がっています。杉並区内で自転車関与事故は令和4年で419件ありました(令和4年警視庁統計)。事故は、30代から50代が多く、時間帯は朝10時から正午、朝8時から10時、午後2時から午後4時の順番で多くなっています。

(資料)年齢層別・時間帯別の自転車事故発生状況(令和4年・杉並区内)

年齢層別時間帯別の自転車事故発生状況(令和4年杉並区内)のグラフ

時間帯別の自転車事故発生状況(令和4年杉並区内)のグラフ

また、東京都の自転車事故による死者のうち、約7割が頭部の損傷が主原因でなくなっています。(平成30年~令和4年警視庁統計)その頭を守るためにヘルメットはとても重要です。
ぜひ安全のためにヘルメットの着用を心がけてほしいです。

質問2

ヘルメットに関して伺います。ヘルメット選びのポイントはありますか。また着用する際にはどんなことに気をつけたらいいでしょうか。

回答2

ヘルメットは自転車用であればどのようなものでも構いません。形はロードバイクで使われているようなものでも、帽子型のものでも大丈夫です。ただし、SGマークがついているものにしましょう。SGマークとは、製品の安全に関するルールである、SG基準に合った安全な製品を作り、検査に合格した製品にだけ製品安全協会が付けたマークです。

SGマークの表示有効期間は3年間です。プラスチック部分など劣化してきますので、3年を目安に買い替えましょう。ヘルメットにひびが入った場合、安全性が低くなってしまいますので、すぐに買い替えが必要です。
子どもの場合は、頭周りのアジャスターで対応できなくなったらサイズアップしてください。
着用の際は、頭の大きさにあったヘルメットを、頭周りのアジャスターでしっかりと合わせましょう。眉毛あたりまで深くかぶり、顎ひもは指1本入るくらいで調整をしてください。

自転車が走行可能な道とルール

杉並区内で見かける自転車ナビマーク・ナビラインと普通自転車専用通行帯。大人になってから交通ルールを学ぶ機会がない筆者は、いまいちルールが理解できていません。

質問1

普通自転車専用通行帯がある場合、自転車はこの通行帯を左側通行で走らなくてはならないのでしょうか。例外はありますか。

(資料)普通自転車専用通行帯

普通自転車専用通行帯の写真

まず、普通自転車専用通行帯は、道路の左端にある「自転車専用」と書かれた青いレーンです。杉並区内だと早稲田通りにあります。自転車は、例外を除き、普通自転車専用通行帯を走行するのがルールです。
例外は大きく分けて3つあります。
一つ目は、歩道通行可の標識がある歩道です。青く丸い標識に歩行者と自転車が描かれています。

(資料)歩道を通行できる条件(1)歩道通行可の標識がある歩道

歩道通行可の標識がある歩道の写真

二つ目は13歳未満の子ども、70歳以上の高齢者、身体の不自由な方です。
三つ目は、道路工事や路上駐車で車道を走行するのが困難で、車道が狭く、交通量も多い道路で車道を通行すると自動車と接触する恐れがあるような場合です。

歩道を通行する場合は、すぐに止まることのできる安全な速度で歩道の車道寄りを通行しましょう。車道側を走ると、道路に面したお店から出入りする人との接触を避けることができますし、交差点での出会いがしらの事故を避けることができます。
横から来る自動車からは、歩道が建物の陰に隠れて見えにくいです。車道側を走行することで自動車から見えやすくなり、出会いがしらの事故を避けることができます。
反対側から自転車が走ってくる場合は、お互いに左側によけて走り、道を譲り合うのがルールです。

ほかに、自転車ナビマークと自転車ナビラインと言うものがあります。これは自転車で走行する際は、ナビに沿って進みましょうと言う目安です。

(資料)自転車ナビマーク・ナビライン

自転車ナビマークナビラインの写真

質問2

歩車分離式信号がある交差点がありますが、自転車走行中はどの信号に従えばいいのでしょうか。

回答2

自転車は歩車分離式かどうかにかかわらず、車道を走行中は自動車用の信号機に従います。歩道を通行中の場合は、歩行者用信号機に従ってください。
歩行者用信号機に、「歩行者・自転車専用」と言う標示がついている場合は、車道を走行中でも歩道を走行中でもこの信号機に従います。

安全に自転車を走行するために

将来子どもが一人で自転車に乗るのがとても心配です。また、パパママ世代の自転車事故が多いという事実を知り、自転車利用が不安になりました。普段の自転車利用で心がけるといいことなど教えてください。

質問1

自転車の点検についてアドバイスをお願いします。

回答1

自分でできる自転車点検のポイントは「ぶたはしゃべる」と覚えましょう。
レーキは前輪、後輪ともよく動くか」「イヤに空気が十分に入っていて、減っていないか」「ンドルがきちんと固定されているか」「しゃたい(車体)に問題がないか」「ベルは鳴るか、壊れていないか」です。
近所の自転車屋さんの場所はご存じですか。日頃の点検は自分で行っていても、細かい点検は町の自転車屋さんに依頼しましょう。
専門の資格を持ったスタッフがいる自転車安全整備店では、「TSマーク」と言う有効期限1年間の自転車保険つきの点検と整備(有料)も可能ですよ。

質問2

自転車利用で気を付ける事をアドバイスしてください。

回答2

子どもと連なって自転車で走る場合は、子どもを先に走らせてください。後ろから子どもの状況が確認でき、具体的に声掛けすることができます。子どもが後ろを走ると、親が振り返りながら運転をするため危険です。また、後ろにいる子どもの危険を察知することは難しいし、子どもが親から離されないようにと無茶な運転をすることもあります。
親子自転車の前後に一人ずつ子どもを乗せる場合は、後ろに上の子を乗せてから、前に下の子を乗せましょう。おろす場合は前が先です。また、親子自転車は止めている間に倒れる事故がとても多いです。少し離れる時も油断せずに子どもをおろすようにしましょう。

質問3

子どもが一人で自転車に乗るようになると心配です。

回答3

例えば、習い事に行く時に自転車を使うならば、事前に何度か一緒に自転車で走り、気を付けた方がいい箇所を確認するといいです。特に危険なところはしっかりと教えてあげましょう。
一緒に走る時に、安全運転を心がけ、親がお手本となるようにしましょう。児童交通公園で一緒に交通ルールを勉強するのもおすすめです。

ルールを守って安全な走行を心がけよう

大人になると自転車ルールを改めて学ぶ機会がなかなかありません。しかしながらパパママになると保育園や幼稚園の送迎など自転車を利用する機会が増えます。時間に追われて、ついスピードを出してしまい危険な運転になることもあるかもしれません。
だからなのか、パパママ世代の自転車事故が子どもや高齢者よりも多かったことはとてもショックです。大事には至らなくてもヒヤリハットの経験をしたことがある人は多いのではないでしょうか。
ヘルメット着用の努力義務化をきっかけにヘルメットを着用し、安全運転を心がけ、子どもが一人で自転車に乗る際には、胸を張ってお手本となれるようにしたいものです。

出前型交通安全講習会

今回取材をした都市整備部杉並土木事務所交通安全係では、昼夜休日問わず、杉並区内で出前型の交通安全講習会を開催しているそうです。
詳しくは下記リンクをご覧ください。

すぎラボライター らくちゃんママ

 

このページに関するお問い合わせ

子ども家庭部管理課庶務係
〒166-8570 東京都杉並区阿佐谷南1丁目15番1号
電話:03-3312-2111(代表) ファクス:03-5307-0686