136 向ノ原遺跡B地点 【遺跡】(久我山2丁目16番14号)
向ノ原遺跡B地点は、武蔵野市にある井の頭池を水源とする、神田川南岸に形成された台地上に位置しています。
本遺跡は、旧石器時代(約25,000年前)から縄文時代早期前半(12,000~10,000年前)にかけての集落跡で、東側に隣接する向ノ原遺跡(都立高井戸公園付近)と同一遺跡で、その西端にあたります。
東京都太田記念館建設に先立ち、昭和62年(1987年)から翌年にかけて実施された発掘調査では、旧石器時代のナイフ形石器等の石器類や、調理や焚火の跡と考えられる拳大の石を集めた礫群(れきぐん)が8か所発見されています。
縄文時代では、草創期(そうそうき)(約15,000~12,000年前)の隆起線文(りゅうきせんもん)土器と爪形文土器(つめがたもん)が約30点出土して注目されました。最古の縄文土器であるこれらの土器群は武蔵野台地における当該期の資料として、良好な質と量を誇っています。この他に、早期前半の住居跡も6基発見されました。
このように、本遺跡を中心とした一帯は、区内における最古段階の縄文文化が確認された点から重要です。(出土した考古遺物は、杉並区立郷土博物館が収蔵しており、当記念館で見ることはできません。)
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