116 市杵嶋神社 【神社】(善福寺3丁目18番)

 

ページ番号1007964  更新日 令和6年5月2日 印刷 

この島に鎮座する社は市杵嶋神社といい、祭神は市杵嶋姫命(いちきしまひめのみこと)です。当社は江戸時代、善福寺池の弁才天と呼ばれ「新編武蔵風土記稿」には「池ノ南ノ方ニ弁天ノ祠アリ 一尺四方ニテ南ニ向フ本尊ハ石ノ坐像ニテ長八寸許リ 村民ノ持ナリ」とあります。ある時期に、それまで祀(まつ)られていた右手奥の島から現在地へ移され、元の島を「元弁天」という様になったといわれています。
「善福弁才天略縁記」によれば、この地域の旧名「遅(おそ)の井」の地名譚(ちめいたん)(源頼朝が奥州征伐の途時この地に宿陣し、飲水を求めて弓筈(ゆはず)で各所を穿(うが)ちましたが、水の出が遅く弁才天を祈り、やっと水を得た)に倣(なら)い、建久8年(1197年)に江ノ島弁才天を歓請したのが当社の始まりとあります。
このことから、水源の守り神として近隣農村から崇敬され、領主今川氏は出雲の海蛇を当社に奉納しています。また、天保11年(1840年)の社殿修築の際には、区内はもとより、練馬・中野の村々からも修築費が奉納されています。
干ばつの際には雨乞い祈願も行われ、池水を入れた青竹の手桶一対を竹竿につるして担ぎ、笠を被り「ホーホィ、ナンボェ」と繰り返し唱えながら太鼓を先頭に村中を廻りました。その後、氏神の前に4斗樽4個をすえ、四方に散水しながら祈りました。

 

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