異議あり!ふるさと納税(平成29年3月21日)

 

ページ番号1031927  更新日 平成29年3月21日 印刷 

ふるさと納税制度は、自らを育んでくれた「ふるさと」を、寄附を通じて直接応援できる仕組みとして創設されたものですが、特上肉などの特産品で寄附を募る返礼品競争の過熱により、首都圏の自治体は住民税の流出に苦しむ状況となっています。杉並区でも、29年度には10億円を大きく超える区民税が失われる見込みです。

ならば、区も豪華な返礼品を準備して地方に対抗すれば、という意見もあります。しかし、この制度が持つ、都市と地方の間の格差是正という問題意識は私たちも共有しており、やみくもに地方と税源の取り合いをすることを目的にするのは本意ではありません。

また、私は、返礼品競争がこのまま続けば、税の流出に歯止めがかからなくなるばかりか、住民税のあり方そのものが歪んでしまうのでは、と危惧しています。全国の自治体から、この制度に対する疑問の声が日増しに強くなってきていることも、こうした懸念を共有しているからだと思います。

そこで、区は返礼品競争には参入せず、本来の寄附のあり方に立ち返ったふるさと納税の取り組みを行います。具体的には、働く障害者の方を応援するための区内障害者施設製品や、区への来街者の増加につながるサービスを除き、基本的には返礼品を贈呈しない、という道を選択します。そして、ふるさと納税の本来の趣旨への回帰を目指して、過熱する一方の返礼品競争の見直しに向けた問題提起を幅広く行いたいと考えています。

区の新たな取り組みについては4月以降、準備ができ次第、順次スタートさせていく予定です。今後、区民の皆様には、区の取り組み内容や制度の問題点を分かりやすくお知らせしてまいりますので、ぜひご注目ください。

 

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