保育3年連続「待機児童ゼロ」のご報告と今後の取り組みについてお知らせします(令和2年4月17日)

 

ページ番号1059654  更新日 令和2年4月17日 印刷 

区長写真
杉並区長 田中 良

杉並区が、本年4月においても3年連続で保育の「待機児童ゼロ」を実現したことをご報告いたします。

保育需要が高い都市部の自治体では、まだ多くの自治体が待機児童の解消に至らず、また、いったん待機児童ゼロを実現しても、その翌年4月には待機児童が発生してしまうケースもあります。

そうした中、本区が3年連続でゼロを実現できたのは、この間、手綱を緩めることなく、認可保育所の計画的な整備に取り組んだ結果であり、改めて、区民の皆さまをはじめ区議会や関係者の方々のご理解とご支援に深く感謝申し上げます。

保護者のニーズが高い認可保育所の定員数は、私が区長に就任した平成22年と比べ、約2.8倍の13,108名に増加しました(グラフ1)。そのため、最近では、区民の方から「新たな保育所整備は必要ないのではないか」とのご意見をいただくことがあります。しかし、本年4月時点でも、認可保育所への入所希望が叶わなかった方が希望者全体の15.9%いる状況です(グラフ2)。加えて、依然として女性の就業率は増加傾向で推移していることに伴い、保育の需要率は一貫して増加しており(グラフ3)、この状況は今後も続くと見込まれます。

これらのことから、区は、「待機児童ゼロ」の継続はもちろんのこと、「希望する全ての子どもが認可保育所に入所できる環境を整える」ため、引き続き地域・地区ごとの保育需要を見極めつつ、必要な認可保育所の整備を進めていく考えであります。区民の皆さまの変わらぬご理解とご協力をお願いいたします。

こうした施設整備とともに、これまで同様、「保育の質」を確保するための取り組みにも力を注いでいきます。本年度は区立保育園園長経験者等による巡回相談・指導等を充実するほか、区立保育園7園を「中核園」に指定し、地域の保育施設との懇談会や交流・研修等を実施して各施設における保育内容の向上を図ります。また、区立保育園の障害児指定園を拡大(6カ所増で計15カ所へ)して、障害児保育も充実します。

このほか、認可保育所が新たに園庭を確保する場合、その所要経費の一部を区独自に補助する制度を創設するとともに、区立公園内に園児等の乳幼児が安心して過ごせる遊び場を3年間で16カ所整備(既存の「すくすくひろば(14カ所)」と合わせて30カ所)する取り組みに着手していきます。

今後も、区では働く保護者を応援するとともに、子どもたちがのびのび健やかに育つことができるよう、保育をはじめとする子育て支援の取り組みを区政の重点施策として拡充してまいります。

グラフ1 認可保育所の箇所数・定員数・整備率・待機児童数の平成22年と今年の比較を示すグラフ。認可保育所整備率とは認可保育所定員数を就学前人口で割った数値です。認可保育所は平成22年に比べて約2.8倍(58カ所から165カ所)。認可保育所整備率は平成22年に比べて約2倍(24.7%から50.2%)。待機児童数は平成22年23名、28年136名、29年29名、30年0名、31年0名、令和2年0名。3年連続で待機児童ゼロを実現。数値は各年4月1日現在です。

グラフ2 令和2年4月の入所状況を示す円グラフ。認可保育所・地域型保育事業所へ入所が84.1%。認可外保育施設へ入所等が15.9%。認可保育所等に入所できていない割合が15.9%。数値は4月1日現在です。

グラフ3 女性就業率と保育需要率を示す折れ線グラフ。平成28年から31年まで女性の就業率は25歳~34歳でも35歳~44歳でも上昇しており、保育需要率もそれに合わせて上昇している。

保育の質の維持・向上を図る新たな取り組み

中核園による支援

区立保育園7園(各地域に1園)を中核園として指定し、各地域における保育施設間の連携・情報共有等を促進し、各施設における保育内容の向上を支援

主な支援内容

  • 地域懇談会の企画・開催
  • 研修による職員の資質向上
  • 保育内容に関する身近な相談窓口(すぎなみ保育サポートライン)
  • 安全対策に関する情報提供 ほか

認可保育所に対する新たな園庭確保のための支援

認可保育所が保育内容の一層の充実に向け、新たに園庭を確保する際に、用地購入費の借入金利子、用地賃借料、園庭整備費を区が独自に補助

園児等の遊び場の確保

既存の公園内に、保育施設の園児等の乳幼児が遊べる遊び場を3年間で16カ所整備。2年度は5カ所整備

障害児保育の充実

障害児指定園を、区立保育園9カ所から15カ所に拡大

 

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