「エクレシア南伊豆」開設から1年を迎え。(平成31年3月15日)

 

ページ番号1050297  更新日 平成31年4月18日 印刷 

全国初となる自治体間連携の特別養護老人ホーム「エクレシア南伊豆」が開設されて3月で1年を迎えました。当初、区からの距離を理由に「入居希望者がいるのか」といった声が少なからずありましたが、杉並区民の入居実績は45名。亡くなられた方もいらっしゃいますので2月末現在で40名の方々が暮らし、施設全体でも、すでに90名の定員を満たす状況です。
「距離が遠い」という課題に対しては、離れた家族といつでも顔を見て話ができるようにテレビ電話を導入しました。そして、ご家族の面会時に無料で利用できる「家族宿泊室」の提供や伊豆急下田駅までの送迎を行っています。その結果、延べ面会数は300回以上を数えます。加えて、入居者が杉並区に住んでいた時と同様の楽しみを味わっていただけるよう、高円寺阿波おどりの演舞や日本フィルハーモニー交響楽団による演奏会を開催しました。気持ちの上での距離は限りなく縮まっているのではないでしょうか。
さらに、事業者が入居する際の交通費の一部を負担していますので、入居するご本人やご家族の負担が軽くなっています。

エクレシア南伊豆外観写真

エクレシア南伊豆は、豊かな自然に囲まれ、居室も明るく広々としているなど、区内の特養にはない余裕のある居住環境です。私は、区長に就任以来、区内に約600床の特養を整備しましたが、エクレシア南伊豆の整備により高齢者の居住の選択肢を広げることができました。「温泉や桜を見に来ていた思い出の場所で生活ができてうれしい」という入居者の声がその成果を物語っています。
エクレシア南伊豆の運営や家族の往来によって、地元には経済効果が生まれています。また、区が粘り強く国と協議を続けた結果、法改正が行われ、入居者が後期高齢者となる75歳になっても入居前の自治体(都と杉並区)で医療保険に係る負担が継続され、特養の所在する自治体(静岡県と南伊豆町)に負担が及ばない仕組みが確立されました。こうして、杉並区と現地に確固たる「Win-Win(ウィンウィン)」の関係が築かれています。
「ずっとこの施設で生活できると思うと安心します」といった声を入居者からいただきました。区民の皆さまが、家族や施設のスタッフ、そして現地の方々に支えられ、高齢期を迎えてなお、豊かな生活を送っていただけるよう、今後も取り組みを進めてまいりたいと思います。

入居者・ご家族・スタッフの声

入居者

入居者と面会に来た家族の写真

  • 自然の中でのんびりと生活しています。
  • 以前は、一人暮らしだったので生活に不安がありましたが、今は、ずっとこの施設で生活できると思うと安心します。
  • 食事はとてもおいしいです。ここでの生活に満足しています。

ご家族

  • 自然環境が良く、安心・安全が確保された施設で満足しています。
  • 杉並区から南伊豆まで距離が離れていますが、親子間の気持ちがつながっていれば、離れていることは感じません。
  • 海外に住んでおり、頻繁に面会に行くことができないため、テレビ電話で定期的に本人と会話や顔を見ることができ、とても助かっています。

スタッフ

スタッフの写真

入居者の皆さんの思いをくみ取るために、一つ一つの会話を大切にしています。足を止め目線を合わせて会話することで信頼関係が築かれ、内に秘めた思いを伝えてくださると考えています。
生活面では、かき氷大会、昭和大衆居酒屋など、職員自慢のイベントを企画し、ワクワク感を味わいながら生活に彩りが生まれるよう取り組んでいます。

さまざまなサービスやイベントで毎日の生活に彩りを

テレビ電話を掛ける様子
スタッフのサポートを受けながら
家族とテレビ電話
阿波おどり演舞の様子
隣接する健康福祉センターの
駐車場で開催された「高円寺
阿波おどり」の演舞
面会の様子
入居者家族の面会バスツアーの
様子

 

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