「成人祝賀のつどい」を開催しました(令和3年1月20日)

 

ページ番号1063839  更新日 令和3年1月20日 印刷 

区長写真
杉並区長 田中 良

コロナ禍における今ほど若者世代の行動が社会に影響力を持つ時はなく、新成人の皆さんがその自覚を持ち、今後の行動に反映してくれることが一番大きな力になります。どのような規制や罰則よりもそれが現状の根本的改善につながると思い、去る1月11日、杉並公会堂で「成人祝賀のつどい」を開催し、私は式典の場で新成人へ直接、以下のように呼び掛けました。

式典当日の区長あいさつ(要旨)
新成人の皆さんが、本日、成人式という人生の大きな節目を迎えられたことに心よりお祝い申し上げます。

節目にあたり、私から「背負うべき責任」についてお話しします。成人になれば、それまで親がかぶってくれた責任も、社会人として自分が取らなければならない。当たり前のことですが、これに加えて皆さんはもう一つ、「世代の責任」というものを背負っています。社会にはさまざまな課題があり、解決に向けて取り組まなければいけません。そんな時、私は考えます。自分たちの世代で解決すべきことをサボれば、次世代にツケを回すことになる、と。時間がかかる課題でも、「どうせ自分たちの時代では完結しないのだから」ではなく、「自分たちの時代にどこまでやり遂げてバトンタッチするか」を自問します。皆さんには世代の責任とは何かを考え、そこから逃げない、目をそらさない、人間になってほしいと思います。

さて、杉並区では、コロナ禍での開催を前提に何カ月も前から感染防止対策を考慮し、今日、万全の体制で皆さんをお迎えしています。しかし、予定どおり開催すると表明していた区長の中で、新成人の皆さんに約束を果たせたのは私一人だけになってしまいました。中止・延期すべきという主張の根底には、成人式の後に若く元気な皆さんが酒盛りをすればクラスターが起きる、それならいっそのこと成人式をやめてしまえ、という考えがあるのだと思います。一般論としては、私も理解はしています。でも私には、新成人の皆さんに酒宴をやめてくれと呼び掛けても、どうせ聞きやしないという、不信感ありきの考え方に思えるのです。私は新成人の門出だからこそ、あなたたちを信頼したい、信頼のスタートとしたいと考えました。そしてその上に立って、ぜひとも式典後は自制心を持って行動するよう約束してほしい。酒盛りは控えて家に帰ってください。そして、今日まで育ててくれたご両親に、感謝の気持ちを込めて「ありがとう」と言ってあげてください。事情があってご両親がいない方にも、今日まであなたを見守り、支えてくれた人がいるはずです。直接会えないならば電話、あるいは手紙を書いてあげてくだい。それは同時に、成人として地域社会の一員となった皆さんが世代の責任を果たそうとする、ささやかではあるが誇らしい姿を示すことでもあるのです。そしてさらには、皆さんとの約束を守った杉並区、杉並区民に報いてくれることでもあるのです。

結びに、これからの皆さんのご健勝とご多幸を祈念し、私からのお祝いの言葉とさせていただきます。本日は、誠におめでとうございます。

 

このページに関するお問い合わせ

子ども家庭部児童青少年課青少年係
〒167-0051 東京都杉並区荻窪1丁目56番3号
電話:03-3393-4760(直通) ファクス:03-3393-4714