児童虐待対策を充実・強化します。(平成31年3月1日)

 

ページ番号1049465  更新日 平成31年3月1日 印刷 

児童虐待による痛ましい死亡事件が全国で後を絶ちません。昨年3月、目黒区で発生した児童虐待死亡事件では、転入間もない未就園児が犠牲となりました。このように小学校直前の転入で就学前健診が未受診の子どもや、転入したばかりで保育園等に通っていない子どもは、外部の目が届きにくい状況にあります。
私はこの事件後、国や都の動きを待つのではなく、早急に未就園児等の実態調査を行うよう指示し、215 名の対象児童全員の安全を迅速に確認することができました。その中で、子育てに不安を抱える保護者が少なからず存在することが分かり、そうしたご家庭に対して継続的な支援につなげることができたことから、児童虐待を未然に防止する視点に立ち、区の保健福祉サービスを利用していない未就学児童等のいる家庭を職員が訪問する「子育て寄りそい訪問事業(通称:ハロー!なみすけ訪問)」を、新年度から区として実施することにしました。訪問する職員は、子どもの実態把握とともに、その状況に応じた子育て支援サービスの情報提供や相談・支援を行います。また、今月から未就学児童のいる転入世帯に各種資料を入れた「子育て支援情報バッグ」を配布し、相談窓口や子育て支援サービスの利用を促してまいります。

杉並区における児童虐待(要保護児童)の対応件数を示すグラフ。平成24年の新規受理件数は196件、総対応件数は393件に対し、29年度は新規受理件数403件、総対応件数は819件となっており、新規受理件数・総対応件数とも倍増しました。
【杉並区における児童虐待(要保護児童)の対応件数】
 24年度に比べ倍増しました

この間、全国の児童虐待通告・相談件数は、増加の一途にあり、本区もまた同様です。こうした状況を受け、区では、33年度までに子ども家庭支援センターの支援担当の常勤職員数を約3倍に増やすとともに、本年4月に高円寺に地域型子ども家庭支援センターを開設します。この地域型センターは、今後、荻窪、高井戸にも開設し、現在の子ども家庭支援センター1カ所と地域型センター3カ所による体制にする方針です。
こうした中、本年1月に千葉県野田市で小学4年生の児童が虐待により尊い生命を失いました。次々に明らかになる報道に接するたび、胸をかきむしられる思いですが、亡くなった児童のように、虐待が疑われるケース等の状況把握についても関係機関と連携しつつ、鋭意取り組んでいるところです。
児童虐待対策は、社会全体で取り組むべき重要な課題であり、特に未然防止には、地域の皆さまとの連携・協力が不可欠です。今後も、子育て家庭に温かな眼差しで接していただくとともに、少しでも心配な状況があれば、区へご相談くださいますようお願い申し上げます。

31年度からの新たな取り組み

「ハロー!なみすけ訪問(子育て寄りそい訪問事業)」の実施
保健福祉サービス等を利用していない未就園児童等のいる家庭を訪問します。

子ども家庭支援センターの支援担当常勤職員を増員
33年度までに支援担当の常勤職員を、7名から26名へ3倍増員します。

「子育て支援情報バッグ」の配布
区に転入した未就学児童のいる子育て世帯に、各種資料を入れたバッグを配布します。

「地域型子ども家庭支援センター」の開設
身近な地域で機動的できめ細かな相談・支援体制を構築します。
→4月に高円寺に開設。その後、荻窪、高井戸に段階的な開設を図り、現在の子ども家庭支援センター1カ所と地域型センター3カ所による体制を整備します。

「要支援家庭を対象とした子どもショートステイ事業」の実施
特に支援が必要な家庭の子どもを児童養護施設等で一定期間養育し、親子の地域生活の安定を図ります。

「(仮称)子ども家庭相談システム」の構築
子ども家庭支援センターと保健センターの情報連携を強化するためのシステムを構築します。

子育て支援情報バッグの中身を並べた写真。子育て便利帳等が含まれます。
子育て支援情報バッグ

 

このページに関するお問い合わせ

総務部広報課広報係
〒166-8570 東京都杉並区阿佐谷南1丁目15番1号
電話:03-3312-2111(代表) ファクス:03-3312-9911